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焚き火の流儀

先日、とある湖畔へキャンプに行ってきました。
キャンプの夜の楽しみといえば、やっぱり焚き火。
暗くなり始めた湖畔で揺れる炎を眺めながら過ごす時間は、
普段の生活ではなかなか味わえない特別な時間です。
そんな焚き火ですが、
実は人によってかなり「流儀」が出るものだなと思います。
火の起こし方ひとつとっても、人それぞれ。
ちなみに僕はというと……かなりせっかちなタイプです。
薪を組んで、細い枝を探して、じっくり火を育てる。
そんな焚き火の楽しみ方ももちろん素敵なのですが、
僕の場合は着火剤をしっかり使って、
まずは一気に火を安定させたい派です。
「早く火を眺めたい」
そんな気持ちが勝ってしまうという。
一方で、着火剤を使わず、
現地で拾った枝や自然の素材だけで
火を起こすことを楽しむ人もいます。
火が小さな煙から少しずつ育っていく過程を楽しむ。
それもまた、焚き火の大きな魅力です。
薪のくべ方にも個性があります。
大きな炎を作って、豪快に燃え上がる瞬間を楽しむ人。
必要最低限の薪で、細く長く静かな炎を維持する人。
火を「道具」として扱う人もいれば、
火と向き合う時間そのものを楽しむ人もいる。
どれが正解ということではなく、それぞれのスタイルがある。
そこが焚き火の面白さなのかもしれません。
今回のキャンプでは湖畔で揺れる炎を眺めながら、
ゆっくりウイスキーを楽しみました。
薪が爆ぜる音。
水面に映る炎。
少し冷たい夜の空気。
そんな時間の中で飲む一杯は、なんとも贅沢でした。
…あ、もちろんワタクシは焙煎士なので、
コーヒーも楽しみましたよ。
朝、静かな湖畔で豆を挽き、お湯を注ぐ。
夜の焚き火とはまた違う、穏やかな時間。
結局のところ、焚き火もコーヒーも似ているのかもしれません。
決まった正解があるわけではなく、
その人が心地よいと思う時間を作るもの。
豪快な炎が好きな人もいれば、小さな炎を眺める人もいる。
濃いコーヒーが好きな人もいれば、軽やかな一杯が好きな人もいる。
大切なのは、自分なりの楽しみ方を見つけること。
そんなことを考えながら、湖畔の夜を過ごしました。
text by Masuda (Silent Field Coffee – Roaster / Director)
